大洗地方の海産植物の地方名|海洋の生物|大洗町史(第2章第4節)

第2章 海洋の生物

第4節 大洗地方の海産植物の地方名


 多くの陸上植物に地方名(方言)があるように、海藻や海草のなかにも、人々の生活に関係の深い有用藻や有害藻には古くより、地方特有の名がつけられて呼ばれているものがある。

 大洗地方でもいくつかの種に地方名があり、以下は、採藻組合長小沼次平氏はじめ組合員の方々の協力により調査したものである。



海産植物の和名および地方名   

※和名 (  )内は地方名


緑藻

ナガアオサ (アオサ)、アナアオサ (アオサ)、アオノリの仲間(カワノリ)


褐藻

マツモ(マツモ)、イワヒゲ(ヒゲ)、クロモ(ウドン)、アラメ(カジメ)、オオバモク(オニハバ)、ネジモク(コメビンバ)


紅藻

アサクサノリの仲間 (イワノリ)、オニクサ(オニテン)、オバクサ(ザツソウ)、サンゴモ科の仲間(セツカイソウ)、ムカデノリ(ガシノロ)、ヒラムカデ(ガシノロ)、タンバノ(オニハバ)、フダラク(ヌルハバ)、ヒヂリメン(ヌルハバ)、ツノムカデ(アカモク)、オゴノリ(オゴ)、ハリガネ(アカモク)、コトジツノマタ(ツノマタ)、イボツノマタ(カイソウ)


種子植物(海草)

エビアマモ (ゼニモク)、スガモ(ゼニモク)



 ムカデノリやヒラムカデはガシノロと呼ばれているが、その語源は、食用としても味が良くないので、食糧が不足して餓死するようなときにはじめて食用にするからだという。我々人間の生活とのかかわりで生まれた地方名で大変おもしろい。

オオバモク(褐藻)


潮間帯下部のイボツノマタ(紅藻)



本書について|もくじ


出典|大洗町史(通史編)、昭和61年3月31日発行

発行者|大洗町長 竹内 宏

編集者|大洗町史編さん委員会

発行所|大洗町

印刷|第一法規出版株式会社


登録者|金澤 真里(ONCA)